◻︎現在の取り組み

◇働きながらリハビリプロジェクト

[プロジェクトのきっかけ]

きっかけは私が療養中に転倒し足を骨折した際、1ヶ月間寝たきり状態になり50代でこのまま寝たきりになるのではと恐怖を覚えたことです。
後で調べてみたら、現時点でも脳血管疾患患者は全国に117万9000人、このうち寝たきり患者の割合は4割と言われ、その医療費はおよそ1兆8000億円程度であるそうです。
今後さらに我が国の高齢化は進み、この数年で後期高齢者が3500万人に達し、2025年には寝たきり老人は230万人に、また認知症患者は700万人前後に達すると予測されています。
それに伴い社会保証費は118兆円を超えると試算されています。誰にとってもこの数値を見れば、私には関係ないとは言っては居られない状況にあることは理解できると思います。
このような中、今回のプロジェクトを一緒に進めている、元目白大学准教授・理学療法士の木下氏と出会いました。
多くの脳血管疾患や高齢者から、寝たきりと認知症の不安から救える方法はないものかと話し合いました。

[プロジェクトの中核]

そして数年をかけて一つ一つ丁寧に解決の道を探していき辿り着いた共通の見解、それが数値化です。
現在の医者も理学療法士・作業療法士も患者も、全く考えもしなかったし、方法もないが、木下先生と私はこれを実現しようと決心しました。
そして2年半前、目白大学内でHONDA歩行アシストロボットをつけた実証実験を行いました。
歩行アシストロボットをつけた私は18年ぶりに杖なしでスイスイと歩けたのです。
毎日、理学療法士を交えて適切な時間、歩行アシストロボットを含めたリハビリが出来れば、寝たきりも認知症も、かなり救える可能性が見えてきました。
歩行アシストロボット、バイタルデータを管理出来るウェアラブル、転倒補助器具等の飛躍的向上により数値化が可能になりました。

次にどのような方法なら、高齢者・障害者が体を動かし寝たきりにならにならずにいられるか。答えは簡単でした、働く事です。働くことで対価を得ながら体を動かしリハビリも同時に行う、誰かに負担をかけることなく失われた機能、失われつつある機能の回復、そしてその数値を患者・家族・医者・理学療法士・作業療法士・補助する行政と共有出来る。
ここに、今までにないひとつのシステムの形が出来上がりました。

今回のシステムに関する特許を3件出願しております。
・特願2019-151606
・特願2019-130747
・特願2018-199662

◇プロジェクトの具体例-水耕栽培工場

本プロジェクトの具体化をするにあたり、働きやすい環境、データ取りに適していると思われる工場内で水耕農産物を生産・販売する事業を提案しております。

[ランニングコストに対する考え方]

工場を設立し、これを運営するには、コストに対する手当が重要です。我々は就労継続支援B型という制度に着目、積極的にこれを利用することでコストにまつわる問題の解消を図ります。
就労継続支援制度利用にともなう行政報告作業については、インフラIT技術の中で自動化することで、管理工数の激減を図ります。
本件については、既に厚生労働省 社会援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 就労支援係とも意見交換を行い紹介済みです。

[プロジェクトのインフラ開発について]

本プロジェクトでは労働者である高齢者・障害者の農業生産意欲維持・向上に繋がるインフラ構築が核となります。具体的には、本プロジェクトにおける新商品・新役務は以下の開発を伴います。
(1)農福医食連携における、産学連携手順のビジネスモデル開発
(2)HONDA歩行アシストロボットによる高齢者等の工場内動線維持・意欲維持、
(3)労働作業を通じたリハビリテーション技術・サービスの開発
(4)リハビリテーションの進捗状況を把握するウェアラブル端末・情報収集・情報分析の開発

[具体例イメージ動画-水耕栽培工場]

*動画は株式会社大気社様の運営する水耕栽培野菜工場をお借りして撮影したプロモーション用の動画です。